こんにちは。いなパンです。
今回はそれを踏まえて分散について考えます。
投資の勉強を始めたばかりという人
分散とは?
それではまず今回の要点です。
- 分散とはリターンを保ったまま、リスクを減らすもの(※あくまでリスクは加重平均)
まとめ!
分散とは何か?
雨の季節と晴れの季節
2つの企業しかない離れ小島の経済を考えてみます。
傘メーカー |
リゾート企業 |
---|---|
業績は天候に左右される | |
雨が続く季節 傘の売り上げは上がる |
晴れが続く季節 リゾート企業の売り上げは上がる |
出典:ウォール街のランダムウォーカー
1年間の両社の株式リターンを次のように仮定します。
傘メーカー | リゾート企業 | |
雨の季節 | 50% | −25% |
晴れの季節 | −25% | 50% |
仮に1年の内晴れの日と雨の日の確率が1/2とします。
傘メーカーに投資すると1年間の半分は50%の利益があり、もう半分は−25%になるため、平均リターンは12.5%になります。
これはリゾート企業に投資した場合も同じです。
この時、どちらか1つの会社の投資するのではなく両方に100円ずつ投資するとします。
晴れた季節にはリゾート企業は50円の利益を生みます。
そして、傘メーガーは25円の損益を生みます。
したがって、利益は25円となり、投資総額の200円に対して12.5%の利益になります。
雨の季節も同じです。
天気がどうなろうと、島の経済がどうなろうと、両社に投資を分散させる事で、投資家は確実に12.5%の利益を上げる事ができます。
また他の例を見てみます。
詳細は省略しますが、(return, risk=5%,10%)の個別銘柄を1種類持つ場合と26種類持つ場合では下の図のようになります。
個別株A(return, risk=5%,10%) | 個別株A(5%,10%),B(5%,10%),C(5%,10%),,,, Z(5%,10%) |
1種類 | 26種類 |
(return,risk)
=(5%,10%) |
(return,risk)
=(5%、8%) |
「リスクを保ったままリターンを減らす」という事が分散の基本的な考え方です。
(リスクの平均は加重平均のため)
反論:暴落が起こればほとんどの株が下がるから分散は意味がない?
実際は先ほどの例のように綺麗な形にはなりません。
例えば暴落時などは多くの企業が共に株価が下がるからです。
しかし、全てが同じように連動するわけでもありません。
相関係数とリスク
どの程度連動しているかは相関係数で表す事ができます。
2種類のデータの関係性の強さを−1から+1の間で表したもの
先ほどの傘メーカーとリゾート企業の例で言えば、−1です
相関係数とリスクの低減 | |
相関係数 | リスクt効果 |
+1.0 | 効果なし |
0.5 | 緩やかなリスク低下 |
0 | かなりのリスク低減 |
−0.5 | ほとんどのリスクが消滅 |
ー1.0 | すべてのリスクが消滅 |
出典:ウォール街のランダムウォーカー
この表からは分散投資によってリスクは低減するがマイナスの相関は必要不可欠ではない事がわかります。
完全に正の相関でない限り、分散投資すればなんであれリスク軽減に役立つ可能性があります
どこまで分散すれば良いの?
出典:ウォール街のランダムウォーカー
アメリカ株式のみの場合・世界の主要国株式も含めた場合ともに銘柄数が50を超えるとリスクが減っていません。
分散によってリスクが減らないという限界点はあります
まとめ
- 分散とはリターンを保ったまま、リスクを減らすもの(※あくまでリスクは加重平均)
まとめ!

株式を最大限まで分散したものが、全世界株式への投資です。
